我が弁天通り接骨院には毎日、様々なお客様がいらっしゃいます。腰痛、頭痛、顎関節症、膝痛、五十肩などなど。

 

そういったお客様のお話を伺っていて最近つとに思うのは、いわゆる「ドクターショッピング」をされている方が随分増えたということです。

 

これは当院に来られる前に、整形外科、内科、リハビリテーション科、他の接骨院や鍼灸院、整体、カイロプラクティック等複数の場所で、ありとあらゆる施術を受けてきている方々を指します。

 

ほとんどの方が年配者で、しかも症状としては腰部脊柱管狭窄症の方に多く見受けられます。

 

なかには今まで通ってきた施術所の名前と施術方法、施術回数と感想までをまとめた資料の束を手渡されて驚いたこともあります。

 

確かにこの症状は背骨がある意味末期的な状態にあるため、腰痛や坐骨神経痛の他に長い距離を続けて歩けなくなり、しかもそれらは短期間でなくなることはまずありません。

 

そのため、今の症状を少しでも早くなくしてくれる施術場所を、絶えず探し求めてしまう気持ちもよく分かります。

 

かつて作家の夏樹静子さんが、持病の腰痛をなんとかしようとしてさまよい続ける「椅子がこわい」というエッセイもありました。

 

しかし、どのような施術方法を使ったとしても、たった数回の施術だけでよくなったという話を私はいまだかつて聞いたことがありません。

 

慢性的な症状はそうなるまでに時間がかかっているので、それがなくなるのにも時間はかかります。

 

また、このような「ドクターショッピング」といった行動ととる年配者の方々が悩んでいる症状を取り除くには施術だけでは足りないということに気づいて頂きたいものです。

 

具体的には施術と平行して、年齢と共に低下した筋力を取り戻すための運動をするべきということです。

 

例えば腰痛の場合は腹筋を、膝痛の場合は太ももの前の筋肉を鍛えるといったように。

 

弁天通り接骨院ではそれぞれの症状とその悪化状況に合わせて専用の体操・エクササイズをお教えしています。

 

またそれ以外にもウォーキング、できればプールで行う水中ウォーキングをお勧めしています。水の浮力のおかげで腰や膝にかかる体重の負担が軽くなり、路上よりも長い距離を歩くことが可能です。

 

実際、当院の年配のお客様で１００パーセントとはいわなくともそれに近い状態にもっていけた方は、体操や水中ウォーキングを日々の習慣として取り入れることに成功した方です。

 

今まで複数の施術を受けてみたにもかかわらず納得のいく成果が得られない方は、是非このような視点を持って取り組んで頂けたらと思います。