２０１８年の２月に来て頂いたこのお客様はデスクワークの方です。

 

５年程前から急に口が開けづらくなり、開けるときにポキッと音がするようになったそうです。右にもありますが主に左のあごに症状が強く表れます。

 

歯科でマウスピースを処方され試したり、顔の整体などを受けてみましたがかえって辛くなってしまったため、院前のチラシを見て弁天通り接骨院にいらっしゃいました。

 

お話を伺ってみると、デスクワーク中は気がつくと首を右に倒して書く癖があるそうです。普段からするめやこんぶといった硬い物や弾力のあるものを好んで食べます。しかも左側の歯で噛むことが多い。

 

荷物は右肩に掛けることが多く、座っているときは脚を組んだりあぐらをかいたり横座りすることがあります。食いしばったり頬杖をつくくせもあります。枕は硬めのものを使っていますが高さはやや高めです。

 

体の状態をみてみると、全体的に筋肉量が少なく、他院でも筋肉をつけるよう言われています。体の重心は左寄りです。

 

そこでまず、仰向けになって頂き、顎関節症に関係する手足のつぼと顔面部に鍼施術をしました。次にうつ伏せになっていただき左の骨盤の傾きを取るために骨盤の調整と背骨の矯正を行いました。最後に顔面部の筋肉の緊張を取り除く手技療法を行いました。

 

また、首を右に倒す癖をなるべくしないこと、左右均等に荷物を持つこと、硬い物や弾力のある食べ物を控えることと左右両方の歯を使うこと、脚を組んだりあぐらをかいたり横座りをしないこと、ほおづえをつかないこと、高さの合った枕を使うことを指導しました。

 

また、噛みしめる癖をなくすエクササイズをお教えして、次回は１週間後に予約を取りました。

 

２回目に来られたときはあまり変化はありませんでしたが、その１週間後の３回目に来られたときは口が少し開きやすくなったそうです。そこでまたはり施術と手技療法を行い、顎関節症向けの体操をお教えして、次回も１週間後に予約を取りました。

 

４回目と５回目に来られたときはほとんど変化はありませんでしたが、その１週間後の６回目に来られたときはあごの痛みが１０段階で５か６にまでなっていました。また、音はするものの、口を開けやすくなったそうです。

 

そこでまた、仰向けになって頂き、顎関節症に関係する手足のつぼと顔面部に鍼施術をしました。次にうつ伏せになっていただき左の骨盤の傾きを取るために骨盤の調整と背骨の矯正を行いました。最後に顔面部の筋肉の緊張を取り除く手技療法を行いました。

 

毎日必ずあごの体操をすることを改めて指導して、次回は２週間後に予約を取りました。

 

７回目に来られたときは前回とあまり変わりありませんでしたが、その２週間後の８回目に来られたときはあごの痛みが１０段階で２か３にまでなっていました。また音はするものの、口はほぼ問題なく開くようになっていました。

 

そこで前回と同様の施術を行い、次回は３週間後に予約を取りました。

 

９回目に来られたときは顎の痛みはほとんどなく、口も以前のように開くそうです。但し、いまだ音が顎関節付近からするので、その後も４週に１回のペースでいらっしゃっています。